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靴屋の愛 魚の革づくり奮闘記 vol.2


 

前回の続き)

魚の鞣し方を調べ、さっそくやりはじめた愛ちゃん。

しかし、

「いやな予感、魚の匂いあまりとれてないかも。」
「皮の質感がとても硬くてぱりぱりしている」

という、2つの問題にぶつかった。

「この二つの大きな問題を解決していく為に、これからさまざまな挑戦が始まるのであった。」

 

さて、どうしたものか・・・。

 
魚の革、まず思い浮かんだのは、アイヌの人達。アイヌの人達は魚の革で靴を作って履いていたという記憶があった。

それから鮭の革。新潟はたしか鮭が有名で、その革を使ってなにか作っているというのをうっすらと思い出す。

新潟の鮭の革については、魚の皮を鞣している時、それを見た人達に、「新潟は鮭の革で服を作ってなかったかー!?」と言われた。やっぱり新潟は鮭の革か!間違いない!
よし、この二つを徹底的に調べてみよう!

まずは鮭の革、ネットで「鮭の革、服、新潟」などのキーワードを入力してみると、
デデーン!!

sake
うぁ!いとも簡単に見つかったよ、鮭の皮ジャケット!なんとも便利な時代に感謝!
「革」が「皮」という字になっているというのが気になるけども・・・(原皮のままだと皮と記し、それを鞣したものが革と記す。皮・・・大丈夫かな~)

早速HPを見てみると鮭で作られた色鮮やかなジャケットの写真。魚(鮭)だと言われないと分からないない感じで、価格がなんと一着25万円!過去に一着売れたそうだ。
魚の革、未来型!期待できそう。鰤革御殿も夢じゃないかも~と少しにやける。
早速ジャケットを作った会社に電話をしてみる。

「あの~魚の皮を鞣して革を作りたくて、そちらにある鮭のジャケットの革はどうやって作ったのですか?」

と聞いてみると意外な答えが。
「革はここでは作ってないんですよー。」
えーっ!!!てっきりこの会社で作っているのかと思っていたー、あわわ
「じゃあこの鮭の革はどうしたんですか?」
「どこかで革にしてもらっていたんですよ、今はもうしてもらえなくて、残りの革でキーホルダーなどの小物を今は作っているんですよ。」
どこで革にしてもらっていたのか聞いてみると、その方のお父さん(たしか社長さん)にしか分からないという事で、社長がお店に戻る頃に再び電話をする約束をした。

再び電話をかけ、社長と話をする。
社長さんの話では、昔東京に都がお金を助成して運営する魚の皮を鞣す工場があり、そこで鮭の皮を鞣して革を作ってもらっていたそうだ。
しばらくして都が助成を中止したらしく、その工場はなくなってしまったと。その工場の名前や場所など聞いてみたが、覚えてはいなかった。
ここまできたというのに・・・
私の諦めきれない雰囲気が伝わったのかどうかは分からないのだが、ちょっと考えてから社長が一言
「村上に鮭の皮を鞣している地区というか、鞣している人いたと思うな~」
なになに!そんな人がいるの!??
もう頭の中は、軒先で鮭の皮から身をとっているおじいちゃんの姿でいっぱいだ!
私の気持ちはすでに村上市に飛んでいた!!
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(上の魚はマグロ。マグロの皮から身を取る。本マグロとメジマグロ、マグロの皮は厚くてきっとよい革ができると想像していたら、なんと鱗が皮と皮の間に挟まっていたー‼ 皮を破らずに鱗を取る事はできず、マグロの革は断念しました。)

(つづく)