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〜水辺らららプロジェクト〜 30㎝の小さな船から本物の和船が復活した


ギィーギィーと音をたてながら、一本の櫓で木造和船は水面をゆったりと進む。

氷見には、いまも現役の和船がある。

しかし和船がある風景は、10年前は当たり前ではなかった。

和船は、昭和40年代を境に作られなくなっていた。使い勝手の良いFRPの船が主流となり、メンテナンスが大変な和船は作られなくなったのだ。

和船を復活させる為に、おこなわれたのが、『氷見上庄川ミニチュア天馬船レース』。

全長30センチほどの、建築端材でつくった船を川に浮かべてレースをするものだ。

cotenma2 from on Vimeo.

これはいわゆるクラウドファンディングだ。

一艘1000円でレースに参加してもらい、その参加費で和船を復活させたのだ。

また、参加者にはレースというお楽しみのあり、上位者には氷見牛などの賞品が贈呈される。参加費の50%は和船の制作費に、40%は運営費に、10%はレースの賞品に当てられた。

レースには、その人の気持ちで一人何艘でも参加出来る。当日会場に来れない人も、遠方の人も、ネットで参加申込ができる。

ナンバリングした小さな船が、上庄川の風と波と潮にその船体をゆだねて川をながれ、本物の和船が復活したのだ。

 

「和船をつくろう」そんな熱い思いがなければ、和船は復活できなかった。それは、2005年、「氷見クリック」(ヒミングの前身)というアートプロジェクトと船大工の番匠光昭さんとの出会いでおこった。

氷見クリックは、地域の見過ごされているものを、映像で発掘し発信するというビデオアートプロジェクト。そこで、アーティスト牛島均が、氷見の沖合300mにある唐島へ冒険する映像を撮りたいといった。そこで、島へ行く手段として船をさがし、和船と出会い、船大工 番匠光昭さんと出会ったのだ。

番匠さんは、和船の技を伝える活動をしていた。様々な和船の模型をつくり、記録調査をおこない、後世に和船の技を伝えたいと活動されていた。また、技だけでなく、和船が使われていた時代のサスティナビリティーにも注目されていた。かつて海で使う船や漁具は山の木や、田んぼの藁で多くがつくられており、海と山の循環ある暮らしがあったのだ。

番匠さんは和船をつくりたいと考えていたが、発注主が今の時代にいないので、

作れないのだと言った。

「それならアートプロジェクトでつくろう」

助成金ではなく、人と人の思いでプロジェクトをつくろう。自然の循環の象徴ともいえる和船だから、自然の風や波の中でプロジェクトをしよう。

そうやって、2006年ミニチュア天馬船レースがはじまり、本物の船が2008年に復活した。

tennma from on Vimeo.

毎年秋に、その船でマッチレースが行われる。今年初めて櫓をこいだ子供から、現役漁師、昔こどもの頃櫓で遊んでいたとう年配の人まで、様々な人が櫓をこぐ。かつて車がない時代は、人は水辺が近かった。水辺から沢山の恩恵を受けていた。新しい水辺との関わり方をさがしながら、テンマッチはおこなわれ、今年は護岸工事されていない場所でのテンマッチに水辺のカフェも開かれる。

 

そして、ミニチュア天馬船レースは『小天馬レース』として8年ぶりに復活する。また、小さな船が人の思いをのせて、川をながれる。大きなお金で一気にことを動かすのではなく、一人一人の気持ちで、プロジェクトを作っていくことをめざして復活する。今回の小天馬レースでは、水辺にカフェがある船着き場を作ることを目指してレースを行う。キラキラと水面がきらめき、木陰に風が吹く、そこでお茶を飲みながら過ごす。そんな思いを込めて、小天馬レースとテンマッチを開催する。

 

【開催概要】

テンマッチ2016 天馬船櫓こぎ大会 & 小天馬レース

《レース日》:2016年9月11日(日)※雨天順延
《レース開始時刻》:10:00〜16:00
《場所》:プラファの裏の川沿い(富山県氷見市加納484−1)
《レース参加登録費》:テンマッチ500円(子供300円)

小天馬レース1000円/1艘(一人何艘でも可能)

【参加登録受付場所】
氷見漁業交流館 魚々座・イタリアンキッチン オリーブ・靴のつるが・永芳閣フロント
【小天馬WEB参加登録】
https://cotenma.official.ec/

https://www.facebook.com/events/1132715306801012/